No.42 えびす大黒と宝船

 

 

大正6年の暦 菓子製造卸小売

琴平東四條(現満濃町四條)  浜屋事 岡田商店

中央に宝船、えびすが鯛を持ち、真ん中に金のなる木を大黒が持ち上げている。

帆には(福)、(寶)、(來)とあり、米俵、珊瑚等が積まれている。また暦の右は太陽暦、左は支那共和国陰暦である。

江戸時代において、暦を民間で配る事は幕府の厳しい統制下において禁じられていた。明治維新によって、明治5年太陰暦に代わり太陽暦が採用され、16年には暦の略歴は誰もが出版できるように暦の自由化が実施された。こうした情勢のなか、暦を企画し、製造販売する業者が現れて、商店では、この暦に商店名を刷り込み、宣伝を兼ねて年末に配布するようになった。現在、年末にカレンダ−を配る慣習のル−ツはここにある。