現在でも新聞、テレビ等のマスメディアを通じて薬の広告が多いが、昔も薬の広告は多かったようである。やはり、薬は広告なくしては売れない商品であるらしい。

当コレクションでも薬関係の引札、チラシを46枚程所蔵している。

その内の主なものを地区別に分類すると、香川県11枚、徳島県8枚、滋賀県6枚、東京都4枚、大阪府4枚、富山県3枚となっている。

また、売薬引札には、どのような薬があったかと言うと次のようなものが多い。

風邪薬、膏薬、めまい、ひきつけ、いんきんたむし、淋病、婦人血の道、目の薬、はら薬、虫下し、消化薬、打ち身薬、のみとりこ、ねづみとり

売薬引札には発行年月日が記入されていないので、いつ発行されたか推定しにくいが、(官許)の二文字があれば、明治3年以降のものと判断できる。野放しになっていた売薬も同年になって不備だらけであっても、一応のところ検査許可制になったからである。(引札繪ビラ風俗史 青蛙房 増田太次郎著)

売薬は薬専門店で販売されていたのではなく、他商品の小売業と兼業で取り扱いされていたようである。

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 薬広告一挙展示コ−ナ−